連載:日本の金融教育の歴史を紐解く(第2回)

前回の記事で、日本の金融教育はおよそ150年前の明治時代に福沢諭吉により導入されたことをお伝えしました。

今回の記事では、福沢諭吉がまいた種がどのように芽吹いていったのかをみていきます。

目次

福沢諭吉と門下生

福沢諭吉が旗振りの中心であった文明開化の一環として導入された西洋複式簿記の研究は,その後、福沢諭吉の門下生達に引き継がれていきます。

福沢諭吉と慶應義塾の門下生は,商法講習所に協力するとともに,神戸,大阪,岡山,横浜をはじめとする商業学校の開校と運営に協力しました。

また,福沢諭吉の金融教育への影響は,簿記や商業学に関する著作,出版活動まで及び,多くの門下生が簿記,商業学に関する教科書,翻訳書を出版しました。

1887年に設立された日本初の官立高等商業学校である東京高等商業学校、一橋大学の前身となる(出典:一橋大学大学院 Website)

近代資本主義の礎

福沢諭吉と門下生によって導入された金融教育は、企業経営の組織化、経営管理の数値化等の概念を日本に普及させ、日本における近代資本主義成立の礎となりました。

また、商業学校が設立・運営されたことで、人材の面でも継続的な資本主義の発展に寄与することとなりました。

次回は、近代資本主義の広がりとともに日本の金融教育がどのように展開されていったのかをみていきます。

おわりに

弊社では、「おかね」のプロである公認会計士が広範な実務経験は勿論、豊富な講師経験を基にマネーリテラシー養成に向けた金融教育サービスを提供しています。身近なトピックを用いた上で、ワークショップ等の様々なスタイルで提供させて頂くため、楽しく、わかりやすく学ぶことができます。

また、教職員様向けの研修・講座も提供しているため、支援が必要でしたら、是非お気軽にお問い合わせください。

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