連載:日本の金融教育の歴史を紐解く(第5回)

前回の記事で、昭和恐慌の発生とその後の第二次世界大戦までについてみていきました。

今回の記事では、戦後復興に向けた経済運動と金融教育をみていきます。

目次

戦後復興に向けて

第二次世界大戦に敗戦した日本は、戦後復興に向けて、巨額の資金を必要としていました。そのため、政府と日本銀行が主導して国民に貯蓄を奨励しました。

貯蓄された資金は重工業や石炭・電力産業等に優先的に割り当てられ、経済復興のいしずえを築きました。

貯蓄奨励運動と金融教育

貯蓄奨励は国民運動に発展し、1952年には全国一体となって貯蓄を推進するため、貯蓄増強中央委員会が設立されました。

貯蓄増強中央委員会のポスター(出典:ジャパンアーカイブズ)

金融教育面においても、1947年に高等学校学習指導要領の商業教科に「簿記会計」が登場しました。そして、1950年代からは簿記検定試験もはじまり、収支・貯蓄管理の基礎が普及していきました。

このような政府主導の経済運動と金融教育の普及により、戦後復興の礎が築かれました。

次回の記事では、高度経済成長期と金融教育についてみていきます。

おわりに

弊社では、「おかね」のプロである公認会計士が広範な実務経験は勿論、豊富な講師経験を基にマネーリテラシー養成に向けた金融教育サービスを提供しています。身近なトピックを用いた上で、ワークショップやオンライン等の様々なスタイルで提供させて頂くため、楽しく、わかりやすく学ぶことができます。

また、教職員様向けの研修・講座も提供しているため、支援が必要でしたら、是非お気軽にお問い合わせください。

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