連載:日本の金融教育の歴史を紐解く(第7回)

前回の記事で、高度経済成長期の消費奨励に向けた金融教育についてみていきました。

今回の記事では、高度経済成長期後の日本経済と金融教育についてみていきます。

目次

経済・金融面での構造改革

1970年代に入ると、「1億総中流」と呼ばれる社会が形成され、多くの国民が車やテレビ等の消費財を購入し、物質的豊かさを享受できるまでの経済発展を成し遂げました。

一方で、オイルショックや日米貿易摩擦の発生に伴い、経済・金融面での構造改革の必要性が生じ、「おかね」に関しても「消費に向けた貯蓄手段」というだけでなく、「投資に関する手段」として意識づけが行われるようになりました。

オイルショック時の買いあさりによる混乱(出典:葛飾区Website)

投資活動促進のための金融教育

「貯蓄」から「投資」への促進を行うため、「経済、金融、通貨等についての正しい知識、情報の提供」が金融教育の主目的になりました。

銀行や証券会社等が主体となって、積極的な利用が始まっていたクレジットシステムや保険商品等について国民が新たな正しく理解した上で扱えるよう金融教育がなされました。

その結果、これまで「おかね」の使い方は、消費財への支出が中心となっていましたが、将来に向けた資産形成のための手段へと変化していきました。

次回は、バブル崩壊後の日本経済と金融教育についてみていきます。

おわりに

弊社では、「おかね」のプロである公認会計士が広範な実務経験は勿論、豊富な講師経験を基にマネーリテラシー養成に向けた金融教育サービスを提供しています。身近なトピックを用いた上で、ワークショップやオンライン等の様々なスタイルで提供させて頂くため、楽しく、わかりやすく学ぶことができます。

また、教職員様向けの研修・講座も提供しているため、支援が必要でしたら、是非お気軽にお問い合わせください。

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